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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ セロニアス・モンク・クインテット/セロニアス・モンク
THELONIOUS MONK QUINTET/THELONIOUS MONK
(Prestige VICJ-2027)
1.We See(5:17) 2.Smoke Gets In Your Eyes(4:34) 3.Locomotive(6:23) 4.Hackensack(5:13) 5.Let's Call This(5:07) 6.Think Of One (Take 2)(5:46) 7.Think Of One (Take 1)(5:38)

ピアニストのセロニアス・モンクのリーダー作なのだが、このディスクは2つの異なる日付に、異なるメンバーで録音されている。モンクの軽快なピアノによって気分の良いジャズクインテットに仕上がっているものの、「成功」と「失敗」がディスク1枚の中で並んでしまったように思う。レコードのA面とB面の違いだ。
「ウィ・シー」から「ハッケンサック」まではフランク・フォスター(ts)、レイ・コープランド(tp)、カーリー・ラッセル(b)、アート・ブレイキー(ds)のメンバーで、1954年5月の録音。「レッツ・コール・ジス」と「シンク・オブ・ワン」はソニー・ロリンズ(ts)、ジュリアス・ワトキンス(frh)、パーシー・ヒース(b)、ウィリー・ジョーンズ(ds)のメンバーで、1953年11月の録音。演奏のレベルや録音の音質で、後者の側の完成度が明らかに悪く、いっそボツにしても良かったのではないか。50年後にこんなことを言っても仕方がないが。
「ウィ・シー」は軽快なテンポの明るい曲。最初はフランク・フォスターとレイ・コープランドの息のあったハーモニーから。1分くらいからモンクのピアノソロに入る。モンクのピアノは、猫ふんじゃったしか弾けない小学生がテキトーに鍵盤を叩いたような音。もちろんピアニストなので指はきちんと動いている。それを引き継ぐ形でのフランク・フォスターのテナーソロ。ゴリゴリとしているが、屈折のないストレートなサウンドをしている。
レイ・コープランドのトランペットは音が高く、明るく軽やかな印象を受ける。 ここでまたフォスターのソロなのだが、トランペットが軽かっただけに、よりいっそう音の強さを感じさせる。最後に、明るい曲にぴったりのハーモニーが再び。
「煙が目にしみる」はもう説明の余地のないほどのスタンダードナンバーだけに、どう料理するかがむずかしい。モンクはあえて和音を少しはずし、暗くなりがちなこのバラード曲を、ほの明るいホッとした曲に仕立てている。金管のハーモニーは夕焼け空を連想させる。
「ロコモウティブ」は、独特のリズム感がある。このリズムをリードしていくカーリー・ラッセルのベースが聴きどころ。ドラムのアート・ブレイキーのシンバル使いも良く、このリズム部隊2人の音の上でどのようなサウンドを展開するのか、メロディー楽器はソロパートで力量を試される。
「ハッケンサック」は、冒頭の5人の共同作業のようなアンサンブルから始まり、モンクのピアノソロへと展開する。このピアノソロは名人芸。テナーソロをはさみ、ここでやっとアート・ブレイキーによるドラムソロが登場する。大振りで力強いスティックづかい。

「レッツ・コール・ジス」からはメンバーも録音日もエンジニアも別になる。
「シンク・オブ・ワン」は、テイク2とテイク1が収録されている。テイク2が先に収録されているのでこちらから。ソニー・ロリンズに元気がないのが気にかかるが、モンクのピアノは54年に録音されたものに比べ格段にうまい。ジュリアス・ワトキンスも金属的な切れ味がなく、だらだらとしたソロに終わった。
さて、続いてはテイク1。何だかさらにまとまりが悪くなったような。演奏の息があっていない。
前半が心地良かっただけに、後半でグダグダになってしまったのがもったいない。




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