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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ レイ・ブライアント・トリオ/レイ・ブライアント
RAY BRYANT TRIO/RAY BRYANT
(Prestige VICJ-2115)
1.Golden Earrings(4:51) 2.Angel Eyes(3:21) 3.Blues Changes(4:59) 4.Splittin'(4:35) 5.Django(5:02) 6.The Thrill Is Gone(4:52) 7.Daahoud(4:02) 8.Sonar(3:23)

ピアニストのレイ・ブライアントによるピアノトリオ作品。1957年4月5日の録音で、メンバーは、レイ・ブライアント(p)、アイク・アイザックス(b)、スペックス・ライト(ds)。
演奏を聴くと、3人ともガツガツしたところがなく、ソフトタッチの優しくナイーブなサウンドを出している。ジャズらしいスイング感を出してはいるが、無理にそのような方向へ持っていかない。レイ・ブライアントのピアノは強弱をつけるのがうまく、しかもそれが力業ではないので素直に聴くことができる。色彩のあざやかな油絵というより、濃淡で勝負した水墨画のようだ。
「エンジェル・アイズ」はピアノソロによる悲しくセンチメンタルな曲。静かに、そして丁寧に演奏されている。
「ブルース・チェンジズ」はレイ自身による作曲。ポロポロとした音が指使いのたくみさを物語っている。左右両手の和音で構成された1曲目の「ゴールデン・イアリングス」とは対称的な演奏だ。アイク・アイザックスのベースは私好みの演奏で、ブレのないしっかりとした弦の響きを出している。
同じくレイ作曲の「スプリッティン」は、かなり忙しいハイスピード曲。16分音符連発のこの曲を難なく弾きこなし、しかも表情をつけている。もっとも、自分で作曲したんだから弾けないわけはない。こんなむずかしい曲をよくも自作自演したものだ。中盤のドラムとピアノのソロの掛け合いが聴きどころ。ピアノもドラムも軽快で鋭いサウンドをしており、スペックス・ライトのサクサクとしたスティックさばきが心地よい。
MJQの演奏で有名な「ジャンゴ」。序盤はこのディスク全体に共通するセンチメンタルなムードから始まるが、中盤からは少し明るめになる。ベースとピアノの息がぴったりで、自然なグルーヴ感を生み出している。
バラード曲「ザ・スリル・イズ・ゴーン」もやっぱり悲しい。このディスクは悲しい曲が多くて…。しかし悲しさに沈み込んでばかりではなくて、少し明るい兆しを見せてくれるところが救いである。悲しさとほの明るさがちょうど良いバランスで配合されている。
「ダホード」は軽快ながらもテクニックを要するむずかしい曲。つづく「ソーナー」も同様の演奏スタイルで、一気に明るさが見える。序盤で静かに、そしてラストで勢いのある作品を持ってくるという、ディスクの曲配置は良いと思う。
レイ・ブライアントのピアノは、バラードもハイテンポな曲も随所にテクニックを感じさせる。軽快でカラッとしたドライな演奏は、じっくりとした曲でも重たくならず、爽やかな印象を残す。スピードのある曲では尚のこと。しかし、全体に暗めで静かなディスクなので、明るいジャズを聴きたい方には勧められない。最後に、ベースとドラムも良い仕事をしているということを付け加えさせていただく。




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