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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ MOKO−MOKO/松永貴志
MOKO-MOKO/Takashi Matsunaga
(somethin'else TOCJ-68059)
1.Southern Cross(6:41) 2.Moko-Moko(6:40) 3.New Morning(5:10) 4.The Do-Ton-Bori River(4:14) 5.Jungle Song(4:52) 6.The World In Sorrow(5:07) 7.Storm Zone(4:24) 8.The Doorway To Dreams(5:27) 9.Blues For Whales(4:02)

ジャズピアニストであり作曲家の松永貴志。弱冠17歳でデビューし、ジャズ界の話題をさらった。彼が話題になったのはその若さのせいだけではなく、独創的であっと言わせる作曲力を持っていることも要因のひとつであろう。デビュー2作目となったこのディスクも、9曲すべてを彼が作曲している。デビュー作からわずか半年ほどしかたっていないリリースとなり、驚異的な作曲スピードがそこからもうかがえる。演奏者は、松永貴志(p)、安ヵ川大樹(b)、広瀬潤次(ds)。
ミディアムテンポで独特のリズムを持っている「南十字星」。彼がテレビで見せた天真爛漫さとは180度違う、陰影を持った曲になっている。陰を帯びたメロディは、曲が進むにつれどんどんと肉薄してくる。
2曲目は表題曲「モコモコ」。タイトルの由来は、ライナーノートによると「リハーサルで広瀬さんが、マレットで『モコモコ、モコモコ』とドラムを叩いていたんです」とのこと。このイメージをふくらませてメロディにしてしまう発想力がいい。さらには30分ぐらいで作曲したとライナーノートには書かれており、曲作りのスピードにも驚かされる。この曲も「南十字星」と同じような、陰を帯びた雰囲気を持っている。
続く「新しい朝」はスキッとさわやかな曲に仕上がっている。タイトルと曲の雰囲気の一致した曲がやっと現れた。しかし、時々すきまから見え隠れする『陰』は、前の2曲に近いものがある。大人びた感じを受けるのは、この『陰』のせいだろうか。
「道頓堀川」は流麗なメロディを持つバラードで、都会を流れる川とはイメージが違う。上流部を流れるサラサラとした小川のようだ。
「ジャングル・ソング」はアップテンポで、出だしの「ズズタッズーンタ」というリズムがゴリラをイメージさせる。主となるリズムは曲の中でころころと変わり、は虫類や、うっそうとした森、小動物や美しい鳥が音符に乗って次々と現れてくる。彼が作曲したときのイメージはこうだったのかな?といろいろ連想させてくれる。
「哀しみの世界」は静かなバラード曲。この曲だけ取り出して聴かされると、人生経験豊富で熟練したピアニストが作曲したと思うだろう。
「暴風ゾーン」では、ベースもドラムもパワー全開。やっと勢いのあるナンバーが現れたか。『暴風』と名がついているが、楽しさあふれる曲だ。ピアノが縦横無尽に踊り狂っていて、実に心地よい。
「夢の扉」もタイトルのイメージとはかけ離れた、悲しいバラード。このディスクでは想像以上に暗い曲が多い。
「鯨のブルース」では、ピアノの低音部を有効に使い、重厚なイメージを出している。骨太な音のまま、ずんずんと突き進んでいく。
ジャズの概念を打ち破る、新たな作曲家の出現を喜ぼう。




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