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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ コンコルド/M.J.Q.
CONCORDE/THE MODERN JAZZ QUARTET
(Prestige VICJ-2043)
1.Ralph's New Blues(7:11) 2.All Of You(4:30) 3.I'll Remember April(5:09) 4.Gershwin Medley (Soon/For You, For Me, Forevermore/Love Walked In/Our Love Is Here To Stay)(7:59) 5.Softly, As In A Morning Sunrise(7:58) 6.Concorde(3:41)

ヴィブラフォン奏者のミルト・ジャクソンが代表的な存在になっているクァルテットである。ヴィブラフォン+ピアノトリオという編成と言うとわかりやすいかもしれない。ジャズのヴィブラフォン奏者といえばライオネル・ハンプトンかミルト・ジャクソンかというくらい、目立った演奏者が少ないのがヴィブラフォンでもあるが、それゆえジャズではひときわ魅力的に光る楽器でもある。このディスクは1955年の録音で、メンバーはミルト・ジャクソン(vib)、ジョン・ルイス(p)、パーシー・ヒース(b)、コニー・ケイ(ds)。
ミルト・ジャクソン作曲の「ラルフズ・ニュー・ブルース」から、いきなり氷のようなヴァイブの音が登場し、新鮮な印象を受ける。ジミー・スミスにも演奏させてみたい、名ブルース曲だ。ピアノトリオも存在は地味ながら、しっかりとした演奏で支えている。ジョン・ルイスのピアノは上手に聞こえないが、訥々としたところに味わいがある。パーシー・ヒースのベースは、グーングーンと伸びやかな音を出している。
「オール・オブ・ユー」はとても悲しげなバラード曲である。ジャズプレイヤーの上手い下手は、こうしたバラードをしっかりと演じきれるかどうかで見極めることが出来る。その点において、ミルト・ジャクソンの演奏は非の打ち所が無く、ヴィブラフォンにこんなにも感情を込めることが出来るのか、と驚きすら感じる。悲しく寂しい気分が胸に迫ってくる。
「四月の想い出」は、曲のタイトルとは裏腹に、せき立てるようなアップテンポの曲である。せわしない。ミルト・ジャクソンの早技と、それに呼応するジョン・ルイスのバトルが白熱している。コニー・ケイの叩くシンバルがカンカンと鳴り続けている。
「ガーシュイン・メドレー」では、ジョージ・ガーシュインのバラードをメドレーで取り上げている。「スーン」「フォー・ユー、フォー・ミー、フォーエヴァーモア」「ラヴ・ウォークト・イン」「アワ・ラヴィ・イズ・ヒア・ステイ」の4曲である。この分野はM.J.Q.の得意分野らしく、演奏には余裕すらただよっている。
「朝日のようにさわやかに」はこのアルバムのハイライトとでもいうべき曲である。軽快にスイングしながら曲が進行している。このスイング感はジョン・ルイスによる功績が大きい。ミルト・ジャクソンは、ピアノでも弾いているかのように次々と軽快な音を繰り出している。タイトル通り「さわやか」だ。ジョン・ルイスはピアノソロでもなかなかのいい演奏をしている。締めくくりのヴァイブも鮮やか。
表題曲「コンコルド」はジョン・ルイスによるオリジナル曲だ。短い曲だが、各人が難しい演奏技法を取り入れていて、それぞれの音に注目するのに忙しい。メンバーの音が縦横無尽に複雑に絡み合っている。ジョン・ルイスのピアノの間隙をコニー・ケイのドラムが通り抜け、さらにその隙間をパーシー・ヒースがグイグイと押し広げながら進んでいる。この土台の上をミルト・ジャクソンが軽やかに踊っているのだ。楽器を聞き分けたころには、演奏は終わってしまっていた。
M.J.Q.を代表する名盤であることはもちろん、ヴィブラフォンを収めたアルバムとして存在価値の高いディスクである。このディスクはまだまだしばらく生き続けるであろう。




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