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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ バラード/ジョン・コルトレーン
BALLADS/JOHN COLTRANE
(impulse UCCI-9001)
1.Say It (Over & Over Again)(4:20) 2.You Don't Know What Love Is(5:16) 3.Too Young To Go Steady(4:25) 4.All Or Nothing At All(3:33) 5.I Wish I Knew(4:55) 6.What's New(3:47) 7.It's Easy To Remember (But So Hard To Forget)(2:49) 8.Nancy (With The Laughing Face)(3:11)

名盤の中の名盤と言われている、ジョン・コルトレーンの「バラード」を取り上げる。タイトル通りのバラード集で、現在でもスタンダードナンバーと言われる曲が収録されている。コルトレーンによる作曲はなし。録音は1961年から62年にかけて行われている。メンバーは、ジョン・コルトレーン(ts)、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、レジー・ワークマン(b)(IT'S EASY TO REMEMBERのみ)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。
「SAY IT」ではマッコイ・タイナーのピアノソロと、ブラシでスネアを撫でるように奏でるエルヴィン・ジョーンズのプレイが光る。コルトレーンは決して強くは吹かずに、ささやくように哀しげにサックスを吹いている。
「YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS」と「TOO YOUNG TO GO STEADY」においても、詩人のようにコルトレーンのサックスは鳴り、サイドメンの演奏もそれに同調しているようである。マッコイ・タイナー、エルヴィン・ジョーンズの両人は激しくなることがなく、静かに淡々と、粛々と曲を進行していく。そのため、少しボリュームを上げたり、テンポを上げたりしただけでも場面がガラッと変わって見える。
「ALL OR NOTHING AT ALL」は一癖あるドラムソロから始まる。この曲はどうやら他の曲とは少し毛色が違うようだ。コルトレーンのサックスの音階は上へ下へと大きく移動し、宗教がかって聞こえる。エルヴィン・ジョーンズのシンバルは叩き方が激しく、常にシャンシャンと鳴っている。
「I WISH I KNEW」は詩的なピアノソロからゆったりとしたドラムが加わり、スローテンポのままコルトレーンが加わる。上品でうっとりとするような曲だ。コルトレーンの演奏が美しい。
「WHAT'S NEW」は、ヘレン・メリルのヴォーカルなどで知られるスタンダードナンバー。コルトレーンは奇をてらうことなく、ストレートに音をぶつけてくる。しかも、やんわりとしたぶつけ方なのだ。ここでも、マッコイ・タイナーの表現力の素晴らしさに圧倒される。
「IT'S EASY TO REMEMBER」では、ベースがレジー・ワークマンに変わったせいか、ベースの音が今までの曲よりも目立って聞こえる。ベースの音量が少し上がったようだ。コルトレーンのサックスもエコーがかかって聞こえる。2分46秒しかないのであっという間に終わってしまった。エルヴィン・ジョーンズの「ズタタタタ」という力強いフィニッシュが格好いい。
「NANCY」でも、コルトレーンの静かな演奏に変わりはない。でも、どこか内に秘めた芯の強さを感じる。最後の曲できれいに着地を決めた。
どの曲が飛び抜けて良いということはないが、総合力で得点を挙げたという印象を受けるアルバムだ。全く抜け目がない。アルバム全体の曲の構成によって、名盤の名に値するコルトレーンの作品が出来上がったと言えるだろう。




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