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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ 6ピーシズ・オブ・シルヴァー/ホレス・シルヴァー
SIX PIECES OF SILVER/HORACE SILVER
(BLUENOTE TOCJ-1539)
1.Cool Eyes(5:58) 2.Shirl(4:19) 3.Camouflage(4:27) 4.Enchantment(6:24) 5.Senor Blues(7:04) 6.Virgo(5:51) 7.For Heaven's Sake(5:08)

ファンキー・ジャズと言えばホレス・シルヴァー。このディスクでも7曲中6曲を手がけている。ホレス・シルヴァーがベンチに腰掛けている白黒のジャケットが渋い、ブルーノートでの1956年録音作品。
メンバーは、ホレス・シルヴァー(p)、ドナルド・バード(tp)、ハンク・モブレー(ts)、ダグ・ワトキンス(b)、ルイス・ヘイズ(ds)。
1曲目の「クール・アイズ」の出だしから、にぎやかなトランペットとテナーが炸裂。弾けまくっている。ドナルド・バードとハンク・モブレーのはちきれんばかりのホーンサウンドが力強い。トランペット、テナー、ピアノ、ベースそれぞれソロを取っており、まずは挨拶代わりといったところか。
2曲目「シャール」はホレス・シルヴァーのピアノから始まるバラード曲。ドラムのルイス・ヘイズと歩調を合わせるように、ピアノのメロディーが進行していく。バラードでありながらもゴツゴツとした音は、いかにもホレス・シルヴァーらしい。ホーンセクションは参加せず、ピアノトリオ作品になっている。
3曲目「カムフラージュ」は「クール・アイズ」よりもおとなしいが、ビバップ・ジャズを心底味わえる曲。ハンク・モブレーのテナー・サックスが、渋くていい味を出している。ホレス・シルヴァーのピアノはここでもガチガチに堅い。ルイス・ヘイズのシンバル・ワークは何とも小気味よい。ソロはそれぞれ上手いが、終盤に全体でまとまったときのハーモニーは絶妙だ。
4曲目「エンチャントメント」はラテン調の不思議な雰囲気を持った曲。ピアノの「ズンズチャチャ」というリズムの上に、伸びやかなホーンセクションのハーモニーが乗っかっている。それにしてもこのトランペットとテナーサックスは音質が非常に似ており、ハーモニーの組み合わせとしては最高だろう。
5曲目は名曲と言われている「セニョール・ブルース」。シルヴァー節が炸裂。ホレス・シルヴァー好きにとっては至高の一曲だろう。どうすればテナーサックスとトランペットが良く鳴るかを研究し尽くしたかのようだ。序盤に高音で切れ込んでいくホーンの音は切れ味がいい。中盤のホレス・シルヴァーのソロも成熟していて味わいがある。ホーンのキレとは対称的に、少しマッタリとしたピアノだ。今回はどの曲にも共通しているが、クインテットが全員揃ったときのハーモニーがとても素晴らしい。
6曲目「ヴァーゴ」はこれまでで一番スピード感があり、迫力がある。速い速い。ドナルド・バードは超絶技巧の世界。このテクニックは素晴らしい。まったく、3本の指がどう動いているのやら。負けじとばかりにハンク・モブレーがソロを引き継ぐ。こちらは速さよりも丁寧さか。一音一音がきれいだが、速いことには変わりない。次にホレス・シルヴァーのソロがくる。速さと巧さは卓越している。これはさすがだ。続いてルイス・ヘイズのドラムソロ。凄まじい回転でスネアを「ダダダダダ…」とトリルしてみせる。とうとう曲は一度も失速することなく走りきった。
7曲目「フォー・ヘヴンズ・セイク」では、先ほどの熱を冷ますかのような、ピアノトリオによるバラード。このディスクで唯一、作曲がホレス・シルヴァーではない。確かにシルヴァーらしくない、しっとりとしたバラードだ。バラードになっても、ピアノのゴツゴツとした感じは変わらない。でもセンチメンタルな良作だ。
一気に突っ走る疾走感を保ったまま、あっという間に終わりを迎えるサッパリとした一枚に仕上がっている。ホレス・シルヴァー好きならば押さえておきたい。




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