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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ ジャイアント・ステップス/ジョン・コルトレーン
GIANT STEPS/JOHN COLTRANE
(ATLANTIC AMCY-1001)
1.Giant Steps(4:47) 2.Cousin Mary(5:49) 3.Countdown(2:25) 4.Spiral(6:00) 5.Syeeda's Song Flute 7:05 John Coltrane Giant Steps Jazz 2006/08/09 1:10 6.Naima(4:24) 7.Mr. P.C.(7:02) 8.Giant Steps (Alternate Version)(3:44) 9.Naima (Alternate Version)(4:31) 10.Like Sonny(6:06) 11.Countdown (Alternate Version)(4:35) 12.Cousin Mary (Alternate Version)(5:48) 13.Syeeda's Song Flute (Alternate Version)(7:05)

ジョン・コルトレーンがおとなしい。音量はそれほど大きくない。うなりをあげることも、そうない。しかし、回転が速く手数が多く、その早弾きは稀代のサックス奏者たるコルトレーンであるからこそと言える。後に狂気とも取れる「セルフレスネス・フィーチャリング・マイ・フェイヴァリット・シングス」に至る序章と位置づけられる作品だろう。
本作はジョン・コルトレーンの「モード・ジャズ」の壮大な実験場である。コルトレーンは、自身のテナー・サックスを除いた残りのピアノトリオの組み合わせを3通りのメンバーで試し、このアルバムを収録している。レコードではOKテイクとも言える2組7曲を収録しているが、CDではボーナストラックとして3通りのメンバーによる収録を網羅し、6曲追加されている。録音は1959年。
レコードに収録されたのは1曲目の「ジャイアント・ステップス」から7曲目「ミスターP.C.」まで。6曲目の「ネイマ」だけがピアノトリオが違っている。1曲目から7曲目までは、トミー・フラナガン(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)という編成。6曲目「ネイマ」は、ウイントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)。どれも時代を代表する名プレイヤーばかりである。
コルトレーン以外でめざましい活躍をしているのは、ポール・チェンバースのベースである。ピリッとスパイスの効いたベースソロを展開し、存在感をアピールしている。
主役のコルトレーンに目を移すと、コルトレーンは自由に、縦横無尽にテナーを演奏している。高いところから低いところへと、速く吹いたかと思えば息の長いブロウをしたりと、聴いている側としては追いかけるのに大変。時々、ピアノとドラムを置き去りにして、悪い言い方をすれば好き勝手に演奏をしている。でも、これはコルトレーンの狙いなのだろう。一定のリズムでトントンと進むリズム陣に対して、コルトレーンが自在に吹く。するとコルトレーンの音だけがポッカリと宙に浮き、聴き手は宙に浮いたコルトレーンを追っかけ回すのに精一杯になっている。トミー・フラナガンやアート・テイラーは、そのことを理解しているかのように脇役に徹している。気づいたときには、すでに「ワナ」にハマっているというわけだ。
コルトレーンはこのアルバムを経て、モードジャズを決定づける「インパルスレーベル」時代へと移る。先に挙げた「セルフレスネス・フィーチャリング・マイ・フェイヴァリット・シングス」や、名盤と言われている「バラード」「至上の愛」もインパルス時代の作品だ。
インパルスに行く前にはどういう演奏をしていたのか。その答えのひとつがこのディスクである。ジャズファンならば押さえておきたいところだ。




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