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ジャズ100本ノック !!

LOOKIN'UP/セルジュ・デラート・トリオ
LOOKIN'UP/SERGE DELAITE TRIO
(ATELIER SAWANO AS-029)
1.Lookin' Up(6:34)
2.Tin Tin Deo(5:27)
3.Interface(5:06)
4.Eclypso(5:29)
5.Ballade Irlandaise(5:33)
6.Lady Be Good(5:18)
7.Sea Changes (Take 1)(4:22)
8.Cubano Chant(3:55)
9.Central Park West(5:28)
10.Mac Coy(4:38)
11.Come Sunday(4:34)
12.Sea Changes (Take 2)(3:51)

フランスを中心に活躍するピアニスト、セルジュ・デラートによるピアノトリオ作品。独自のルートでお洒落なジャズを作り提供する澤野商会の作品である。澤野商会のCDは、どれを買ってもハズレがないと言っていいだろう。
表題曲「LOOKIN'UP」はミシェル・ペトルチアーニの作曲による物。力の入っていない、爽やかな音質である。これが欧州ジャズというものなのかなあと感じさせる。さっぱりとした気持ちの良い音とリズムを持っていて、しかも洗練されている。「ズンチャーズチャー」というリズムで進行していく。
ハンク・ジョーンズ作曲の「INTERFACE」は、同じ音で刻まれる低音のモチーフに、「右手」による高音部が上手く乗っかっている。この陰と陽の対比によって、音楽が立体的になっている。
トミー・フラナガンによる「ECLYPSO」は、茶目っ気のある曲。トミー・フラナガンらしい曲だが、それを聴き手にわかりやすい解釈で演奏している。
「BALLADE IRLANDAISE」はとても上品な曲だ。タイトルに"BALLADE"と入っているが、今までの曲からするとそれほどスローではない。しかし、フランス仕込みの品の良さをそこかしこに感じる。
ここでまた、トミー・フラナガンでおなじみの「SEA CHANGES」を演奏しているが、色彩鮮やかで、ピアノジャズの魅力を存分に味わうことができる。この曲ではドラムソロも秀逸だ。シンバルやスネアを叩くスティックさばきが軽やかで乾いた音をしており、ピアノの爽やかさをさらに引き立たせている。
ジョン・コルトレーンの「CENTRAL PARK WEST」は、このディスクでやっと出てきたバラード曲。今までの曲はミディアムテンポが多かった。これもコルトレーン臭さを抜いた演奏になっていて、セルジュ・デラートは自分の曲として切り口を変え、独自の世界観を築いている。そして華麗でエレガントな曲として生まれ変わっている。
「MAC COY」は、このディスクで唯一の、セルジュ・デラートによるオリジナルナンバーである。このディスクの中で、いちばん力の入った曲と言っていいだろう。曲に説得力を与えるように、和音のひとつひとつに力を込めているようである。
「COME SUNDAY」はデューク・エリントンの作曲。タイトルに"SUNDAY"と入っているのに暗い曲になっているのは、おそらくデューク・エリントンのせいだろう。しとしとと雨が降っているような、もの悲しい曲だ。
アメリカのジャズばかりを聴いている耳には新鮮な、ヨーロッパらしいジャズディスクに仕上がっている名盤であった。




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