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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ バド・パウエルの芸術/バド・パウエル
THE BUD POWELL TRIO/BUD POWELL
(ROULETTE TOCJ-5954)
1.I'll Remember April(2:47)
2.Indiana(2:38)
3.Somebody Loves Me(2:49)
4.I Should Care(2:55)
5.Bud's Bubble(2:31)
6.Off Minor(2:19)
7.Nice Work If You Can Get It(2:14)
8.Everything Happens To Me(2:35)
9.Embraceable You(2:51)
10.Burt Covers Bud(3:07)
11.My Heart Stood Still(3:19)
12.You'd Be So Nice To Come Home To(2:40)
13.Bag's Groove(2:15)
14.My Devotion(3:05)
15.Stella By Starlight(2:10)
16.Woody'n You(3:02)

バド・パウエルによるピアノトリオ作品。バド・パウエルという名前を知っていたが、今の今まで、一枚も持っていなかった。バド・パウエルのディスクを買う後押しになったのは、テレビ番組で秋吉敏子氏が、バド・パウエルとの出会いによって影響を受けたといった話をしていたからである。
私が持っているのは20ビットリマスタリングされているCDだが、サーというノイズが入っている。
1曲1曲が短く、16曲が収録されていて、前半8曲はカーリー・ラッセル(b)、マックス・ローチ(ds)で1947年の録音。後半の8曲はジョージ・ドュヴィヴィエ(b)、アート・テイラー(ds)で1953年の録音だ。
「四月の想い出」は、バド・パウエルの優しさが感じられるような、ソフトタッチの演奏が聴ける。幅広いオクターブを使っていて、目の前に情景が広がるような、ゆとりのある演奏をしている。
「インディアナ」は、忙しい曲。バド・パウエルのタッチはそれでも正確で、16分音符が連続するような細かい音を、ごまかすことなく演奏している。まくし立てるようなマックス・ローチのドラミングも巧妙で迫力がある。
「バッズ・バブル」はバド・パウエルによる作曲だが、とてもスピード感がある曲だ。このスピード感をきちんと演奏できる技術を、バド・パウエル、カーリー・ラッセル、マックス・ローチは持ち合わせていて、「芸術」と呼ぶのにふさわしい歴史的な演奏をしている。
「オフ・マイナー」では和音の構成がいい。「ナイス・ワーク・イフ・ユー・キャン・ゲット・イット」も息をつかせぬ高速演奏だ。録音が悪いのが残念な点ではある。一曲一曲が短く、スピードがあるので、あっという間に次の曲へ進行してしまっている。
「エブリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」では、とても表情豊かな和音を効かせてくれ、左手の表現力に驚嘆させられる。前半はこの曲までだ。
後半1曲目「エンブレイサブル・ユー」では、明らかにドラムの技術が落ちていることがわかる。やっぱり前半のマックス・ローチは上手かったのだ。同じ楽器でも、プレイヤーによる演奏の違いを発見できたときは、上手下手抜きに、聴き手として嬉しい瞬間である。
「バード・カヴァーズ・バド」は、バド・パウエルによる作曲。コンポーザーとしてのバド・パウエルもレベルが高いということを感じさせてくれる。
「マイ・ハート・ストゥッド・ステイル」はスインギーなナンバー。陰に隠れる形になっているが、ジョージ・デュヴィヴィエのベースが良いグルーヴを作っている。「バグス・グルーヴ」も低音から高音への展開が面白い。
「マイ・ディヴォーション」は、このディスクの中でもいちばんゆったりした曲。コードを弾くバド・パウエルの手に力がこもっている。
有名なバラード「星影のステラ」では、演奏に無骨さを感じるが、それ以上に音楽に対する優しい気持ちが優っている。
ラストはディジー・ガレスピー作の「ウッディン・ユー」。持っている技術を全て見せてくれる。ここまで16曲あったが、全体で43分半という長さである。43分という時間を感じさせないほど、濃密であり疾走感のあるディスクだった。
スピードのある曲ほど真価を発揮するというのは、私がバド・パウエルに持っていたイメージとは違っていたが、とても素晴らしい才能とこうして出会えたことに満足している。




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