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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ ゴー/デクスター・ゴードン
GO!/DEXTER GORDON
(輸入盤 BlueNote 7243-4-98794-2-3)
1.Cheese Cake(6:33) 2.I Guess I'll Hang My Tears Out To Dry(5:22) 3.Second Balcony Jump(7:05) 4.Love For Sale(7:37) 5.Where Are You?(5:21) 6.Three O'Clock In The Morning(5:43)

手元にあるのは、ブルーノートの24bitR.V.G.エディションのCD。ルディ・ヴァン・ゲルダーの名前を冠したこのシリーズの中からは、今までにも何枚か紹介したかもしれない。元の録音が良く、しかもリマスタリングされているので、さらに音は良くなっている。何より嬉しいのは、輸入盤で980円という破格の安さだ。つまらない日本人アーティストのCDを3000円出して買うくらいなら、このシリーズを3枚買った方がどれだけ楽しめるか。私は常々日本のCDは高いと思っている。下らないプロモーション・ビデオを作るくらいなら、ビデオを作らないで価格を安くしたらどうか。
本題に戻ってディスクレビューを。パーソネルは、デクスター・ゴードン(ts)、ソニー・クラーク(p)、ブッチ・ウォーレン(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)といったワン・ホーン・セクションだ。
1曲目は、デクスター・ゴードン作曲による「チーズ・ケーク」。独特のリズム感が楽しい曲だ。何かに寄りかかりながらツタツタと歩いているような感じ。ドラム、ベース、ピアノのいずれもがクオリティの高い演奏をしている。デクスター・ゴードンのテナーサックスは、今まで聴いてきた中では中間派の中の中間に位置する。音に強い芯があるのは確かだが、音量は主張しすぎず弱すぎずでちょうどよく、音質も変な癖がなくストレートである。こうもオーソドックスだと、聴く側も何の詮索もなしに、直球を受け止めるように聴くことができる。
2曲目「アイ・ゲス・アイル・ハング・マイ・ティアーズ・アウト・トゥ・ドライ」は、テナーの低音域を強調したバラード曲になっている。1曲目が高音中心だったので、ディスク全体のバランスを取るのにちょうど良いだろう。ソニー・クラークのピアノソロでは、旋律が美しく、ムードの良い演奏をしている。
3曲目「セカンド・バルコニー・ジャンプ」は、少しユーモラスな曲だ。ジャズらしい遊びが入っている。ミディアムテンポであることを上手く利用したリズムとメロディーだ。
4曲目「ラブ・フォー・セール」で、デクスター・ゴードンは色々な表情を見せてくれる。低音から高音への上下動が激しく、唸り叫ぶようなブロウをしている。本作の中でも最も表情を出しているのではないか。ビリー・ヒギンズのドラミングも素晴らしい。序盤のパーカッションから、中盤のシンバル・ワークにかけて聴き応えがある。ソニー・クラークのピアノソロは独壇場だ。これぞ一流ピアニストの演奏。このソロの部分だけ切り取って、ピアノトリオとして出しても充分通用する演奏だ。
5曲目「ホエア・アー・ユー」は再びバラード曲だ。バラードの時に出すデクスター・ゴードンの低音は、とても味わい深い。飾りっ気がないが、どこか聴く者を惹きつけるものがある。長い音でもたっぷりの声量で吹ききって、魅力的に聴かせてくれる。
6曲目「スリー・オクロック・イン・ザ・モーニング」は、3曲目と似たミディアムテンポのおもしろい曲。こういう曲がデクスターは得意なのかもしれない。低音も高音も魅力的に吹いている点は4曲目と同じ特徴で、このディスクを総括するような曲だ。イントロとラストのピアノは「ウエストミンスターの鐘」、テナーソロでは「私を野球場に連れてって」を取り入れていて、遊び心がある。
テナーサックスとピアノソロの時間が長く充分に楽しめたが、ベースソロとドラムソロがあまり無いのが少々残念か。ドラムではビリー・ヒギンズが存在感を示していたが、ベースのブッチ・ウォーレンは前に出てくる場面がついに来なかった。




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