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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ マックス・ローチ・プラス・フォー/マックス・ローチ
MAX ROACH PLUS FOUR/MAX ROACH
(Emarcy UCCM-9057)
1.Ezz-Thetic(9:21) 2.Dr. Free-Zee(2:08) 3.Just One Of Those Things(7:20) 4.Mr.X(5:17) 5.Body & Soul(6:53) 6.Woodyn' You(6:51)

クリフォード・ブラウン(tp)との名コンビで知られる、ドラムのマックス・ローチによるリーダー作。クリフォード・ブラウンを自動車事故で亡くした後、新しいクインテットを結成し、レコーディングされた第1弾が本作である。
ただ単に「クインテット」と呼ぶのがもったいないほど、マックス・ローチ以外のミュージシャンも豪華である。一気に紹介すると、ケニー・ドーハム(tp)、ソニー・ロリンズ(ts)、レイ・ブライアント(p)、ジョージ・モロウ(b)という布陣だ。特に、ケニー・ドーハムとソニー・ロリンズがマックス・ローチと絡むというのは、私の大好きなミュージシャンがてんこ盛りで、思わずよだれが出てしまう。
まずは、1曲目「エズ・セティック」から。ハード・バップという言葉をそのまま曲にしたような作品だ。出だしから、ケニー・ドーハムとソニー・ロリンズのブラスが熱くほとばしり、それに続くソニー・ロリンズのテナーソロは絶好調だ。その火を焚きつけるように、ローチのシンバルがタンタタタンタタとまくし立てている。ケニー・ドーハムのソロも、熱いブロウだ。「静かなるケニー」のイメージで聴くと、ギャップに驚かされる。聴いている方が汗をかいてきそうだ。続いて、レイ・ブライアントのピアノソロ。こういうパキパキとしたピアノの音は大好きだ。それぞれのソロが素晴らしいが、確実に根底にあるのはマックス・ローチのドラムだ。さあ、マックス・ローチのソロの出番だ。片手スネアによるトリルが激しく速い。両手でもトリルが出来ない人間から見ると、超人的だ。
2曲目「ドクター・フリージー」は、じっくりマックス・ローチの技が聴ける曲だ。ティンパニを効果的に使っていて、その使い方が面白い。ドドドドドという、地鳴りのような音だ。短い曲だが、マックスの工夫が味わえる。
3曲目「ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングズ」は、ソニー・ロリンズのテナーがグングンとスイングしていて、体ごと動かされる曲だ。2曲目から一転して、スインギーなカルテットを聴くことが出来る。それにしても、ソニー・ロリンズの状態が素晴らしくいい。彼のリーダー作でも、ここまで高い水準の演奏は無いかもしれない。それに応えるかのように、マックス・ローチのスティックは鮮やかに踊っている。1人で2人分叩いてるのではないか、と思わせる。
4曲目「ミスターX」は、マックス・ローチのオリジナル。ソニー・ロリンズとケニー・ドーハムの絡みが絶妙だ。レイ・ブライアントは陰に隠れているが、よく聴くとスインギーな演奏をしていて、2人を上手く盛り上げている。そして、ピアノソロになると、マックス・ローチと競い合うような演奏に豹変する。
5曲目「身も心も」は、やっと来たバラード曲。今までの熱を冷ますかのようだ。ここではソニー・ロリンズがムードたっぷりに吹いている。ケニー・ドーハムのリリカルなプレイもいい。そのバックでは、マックス・ローチのハイハットがリズムを刻んでいる。やっとジョージ・モロウにソロの出番が来て、メロディアスで安定した低音を響かせている。
ラストを締めくくる、6曲目「ウッディン・ユー」。このディスクを総括するような、5人がひとつにまとまったクインテットらしい音を聴かせてくれる。これまで同様のテンポのいい、スインギーで心地よい曲だ。
レビューを書くにあたって改めて聴き直したが、ここまで聴きどころの多いディスクだとは正直認識していなかった。腕のあるミュージシャンが高いレベルの演奏をすると、これほどまでに充実した作品が出来るということを再確認させてもらった。




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