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ジャズ100本ノック !!

Amazonへ マイ・ファニー・ヴァレンタイン/マイルス・デイビス
MY FUNNY VALENTINE/MILES DAVIS
(SRCS-9110)
1.My Funny Valentine(15:10) 2.All Of You(15:01) 3.Stella By Starlight(13:05) 4.All Blues(8:57) 5.I Thought About You(11:16)

私が初めて買ったジャズのアルバムだ。当時はこれほどジャズにはまるとは想像していなかったのだが…。
その後色々なジャズを聴いてきたが、トランペッター「マイルス・デイビス」は、ジャズとは別に「マイルス・デイビス」というジャンルを作ってしまったのではないか。誰も到達できない領域に行ってしまったように私は思う。私はその後も「電化」したマイルスには近づけていない。
このディスクは「電化」前のマイルスで、1964年に行われたコンサートの模様を録音した作品。そのコンサートではもう一枚「フォア・アンド・モア」という作品が生まれているが、それもまた名盤である。
このディスクを聴いてまず感じるのは、緊張感である。今回聴き直してみて、その緊張感を改めて体感した。静寂や間さえも音符になっているかのようだ。
表題曲「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は静かに始まる。テンポはゆっくりで、リズムに乗るような所もない。不気味さが際だっている。静寂のなかでロン・カーターの安定したベースが、ゆっくり時を刻むように低音を奏でる。ハービー・ハンコックのピアノも静かだ。静寂を切り裂くように、ミュートされたマイルス・デイビスのトランペットが鳴り始める。大事に間を置いて吹かれている。音が大きくテンションが高くなった時、緊張感はよりいっそう増す。
中盤に入って、ようやくトニー・ウィリアムスのドラムがスネアでリズムを刻み始め、リズムが安定してくる。それでもスネアとシンバルは緊張感を壊さないよう、静かに鳴らされている。リズムに乗ってきた所で、マイルスから許しを得たかのように、ジョージ・コールマンのテナー・サックス・ソロが入る。このあたりに来ると、やっと一息付ける所だ。ロン・カーターのベースがリズムを作っていき、曲をスイングさせる。ハービー・ハンコックはコードを弾いている。
リラックスし始めたマイルスが再びソロを取り、その後、ハービー・ハンコックとロン・カーターが、呪縛から解き放たれたように自分のペースでソロを奏でる。最後に全員が揃って大団円を迎える。
最初の「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」だけで、正直お腹いっぱいだ。普通のジャズアルバム一枚分かそれ以上のドラマがある。聴き終わって、やっと緊張感から解放され、ふーっと息を吐いた。




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